現在私は病院で勤務しています。以前は調剤薬局で勤務していたこともあります。
前回に続き、医療現場の側面に興味がある方や、病院で勤務してみたいと思う薬剤師さんに参考になればいいと思い、一般的に行われている院内の薬剤師業務の内容をご紹介します。
ついにシリーズ最終章です。
今回は《院外活動編》ということで、最後は自院外の活動について挙げてみます。
それではいきましょう。
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もくじ
交流を広める
学会で
学会とは日々の業務にて各施設の薬剤師が調べたデータや、業務に有益になるであろう内容を各々が口頭やポスターにてプレゼンします。
別にプレゼンしなくても参加(視聴)だけでもOKです。
病院薬剤師、薬局薬剤師、保健所の薬剤師など学会のテーマによって対象者が募ってきます。
また、薬剤師だけではなく医師や看護師メインの学会にも参加することもあります。
どんな学会があるかというと、
- 薬剤師学術大会(全国、各地域)
- 緩和医療学術大会
- 褥瘡学会
- 化学療法学会
などなど。
他にもたくさんあるよ
この場で情報を提供・共有することで自身にはない知識を得たり、日々の業務に活かすことができるようなると有益になります。
なかなか自分たちだけでは気付かないことや、問題解決できないこともあるので、このように普段連絡を取り合えない方々と交流できるのは貴重な場です。
名刺交換して、その後も連絡できる関係づくりもできるよ
SNSでも
最近はFacebookやTwitterでコミュニティに参加して意見交換する傾向もあります。
これはプライベートなので仕事ではないのですが、学会に参加するより気楽に意見交換できるのと、現地に行かなくてもいいので時間が節約できます。
ただ、短い文章で伝えるため、それなりに交流がある関係だと問題ないのですが、お互いの関係が浅かったり、文章が長くわかりにく内容はレスポンスが乏しいこともありますが。。。
とは言え、あまり細かいこと気にせず投稿を繰り返していくことで交流が深まっていくのがSNSなので、良識ある範囲で継続していけばいろいろ交流が広がるででしょう。
他職種のコミュニティにも参加することもできるしね!
特にTwitterは本名アカウントが少ないので、ざっくり的な投稿をしていることもあります。
逆にかしこまるより、会話調なストレートの文面はインパクトがあったり、相手に伝わることもあるので。正解がないのが難しいです。
でも、かなり参考になる内容もあるので、やはりSNSは影響力はあります。
感染対策委員会の合同カンファレンス
前回の『病院薬剤師って何してんの?~⑦その他院内活動編~』でもアップした内容で、感染対策委員会に携わる場合です。
この委員会業務の中で近隣の医療機関と連携して感染対策についてカンファレンスを行うことがあります。
地域によるけど5つくらいの医療機関が集まるよ
各医療機関が自院における院内感染ラウンドの報告・対策状況や、全職員向けの講習会の内容などを発表して、お互いに情報共有する場となります。
やはり自院だけで行っている業務ではわからないことも多いので、他院で行っていることを参考にできます。
テーマは毎回変わるので、全国の各エリアで様々な感染対策に関わる内容について話し合われています。
参加者は感染対策に携わる各医療機関の医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務員が参加します。
近隣の病院の職員と交流ができるよ
これは【感染防止対策加算1(または2)】という加算を算定していると、必須の業務になります。(年4回)
地域の薬剤師会に参加
各地域に薬剤師会と呼ばれる団体があります。
そこに加入すると、該当する地域で行っている薬剤師の活動についての情報を収集できます。
事業内容としては、
- 保険薬局の支援
- 学校薬剤師の推進
- 災害時の医薬品供給など
- 公衆衛生の普及
- 地域の医療安全事業
などなどがあります。
また、加入することで役員の方々との交流ができると、薬剤師会の仕事にも関わることができる場合もあります。
私は仕事に関わったことがないので、より具体的な業務内容はあまりわからないのですが。。
加入するには会費がかかります
院外薬局との関わり
これは以前アップした、『病院薬剤師って何してんの?~⑧院外薬局との関わり編~』の内容と重なるところがありますので、詳しくはそちらで。
やはり、院外活動の一歩は【門前薬局との関係づくり】から始まるのでないかと感じます。
まずは病院の前の院外薬局と連携して、お互いスムーズな業務を目指して医療提供したいものです。
まだまだ
これら以外にも各医療機関の薬剤師が、いろいろ病院外で活動している業務もあるでしょう。
特に団体として名を上げなくても、小さなコミュニティでも一歩外に出て関係を作るのが大事だと思います。
先のように門前薬局と院内薬局以外でも、クリニックと直接院外薬局が情報共有してお互い分からないところを理解し合うなどもあります。
実際、私はクリニックの門前薬局で勤務していた時、クリニックの医師と情報共有していました。
やはり「分からないまま薬を渡す」ということを極力減らしたかったからです。
コミュニケーションって永遠のテーマ
以上、長きに渡ってレビューしてきた《病院薬剤師って何してんの?》シリーズを完了とします。
また何か追加の業務があればアップしたいと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。